11月5日は「世界津波の日」
2015年12月22日、国連総会において、11月5日が「世界津波の日」と制定されました。津波の脅威への関心が高まり、津波への対策が進むことを期待して、日本など142か国が共同提案し、働きかけ、実現しました。。
提案のきっかけでもある2015年3月に仙台で開催された国連防災世界会議では、津波の早期警戒や災害前の元の状態に戻すのではない「より良い復興」(ビルド・バック・ベター)、災害リスク軽減のための公的・民間投資によるレジリエンス(回復力)の向上、災害リスクの情報共有などが話されました。
ビルド・バック・ベターについては「10月13日は『国際防災の日』」でもご紹介しています。
11月5日を世界津波の日としたのは、1854年に発生した安政南海地震が津波を引き起こした際、現在の和歌山県広川町住民の濱口梧陵(はまぐちごりょう)が収穫後の稲むらに火をつけ、津波から逃げる道を照らして村人が高台へ避難する手助けをし、多くの住民の命を救ったとされる 「稲むらの火」のエピソードを元にしているからだそうです。
この日に関連して、日本時間の午後9時半~11時に、国連防災機関(UNDRR)がオンライン・イベント開催します。「現在、そして将来世代のための津波リスク削減に向けた科学技術の活用」について議論される予定で、傍聴が可能です。このイベントについての外務省のサイトから「事前用登録リンク」をクリックすると傍聴登録できます。
UNDRRのウェブサイトは日本語での情報はありませんが、UNDRR駐日事務所のTwitterアカウントでは、一部日本語での情報も得られます。(サムネイルで、津波の映像・画像や震災直後のまちのようすが見えてしまうことがあります。ご覧になるのが辛い方は、アクセスなさらないか、辛くなったら画面を閉じるなどしてください。)
「世界津波の日」ではありますが、津波以外の災害にも気持ちを向け、気を引き締めて災害へ備えるとともに、第26回国連気候変動枠組条約締結国会議(COP26)も開催されているので、気候変動やそれがもたらす自然への影響などにも学びながら、1日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
(中原)
【参考】
11月5日は「世界津波の日」(和歌山県ウェブサイト)
世界津波の日(外務省のウェブサイト)