今年、七夕に願うこと

七夕イメージ

台風4号は思ったより早く温帯低気圧に変わりましたが、それでもあちこちで大雨の影響がありました。台風の進路から離れた東北や北海道でも降雨量が多かったようです。冠水や停電などの被害に遭われたみなさまには、心よりお見舞い申し上げます。

今日(7月7日)は七夕です。最近は感染者数がまた増えてきていますが、新型コロナウイルス感染者数がだいぶ抑えられて、人々の動きが活発になったり、イベントが開催されるようになったりしてきていたので、笹飾りが飾られていたり、道行く人などが短冊に願いごとを書いて笹飾りに吊るしたりする風景が、日本のあちこちで見られたのではないかと思います。

東京23区内では、夜空をみあげても肉眼では天の川がよく分からない・見えないのですが、たまたま遠くにでかけると、地域によっては天気がよければ満天の星に驚くことがあります。

そんな満天の空に驚いたことがある場所のひとつが、岩手県陸前高田市です。7月7日ではなく6月だったと思いますが、ふと見上げた空に迫ってきそうなほどの星々が輝いているのを見て圧倒されたのを覚えています。

陸前高田市では、8月7日に市内2つの町で「七夕まつり」が開催されます。気仙町での「けんか七夕まつり」、そして気仙川をはさんで高田町の反対岸に位置する高田町での「うごく七夕まつり」です。伝統あるまつりで、東日本大震災では大きな被害に遭いましたが、高田町でも気仙町でも、震災前とは異なる形でもみなさん守り抜いてこられました。どちらも華々しく飾った山車を地区ごとに用意し、太鼓や笛などのお囃子を山車に乗って演奏し山車の上には男性が数人、短冊がついている笹飾りを持って乗り込みます。うごく七夕まつりでは、山車を引いて町を練り歩き、けんか七夕では山車と山車を激しくぶつけあい、綱引きのような感じで相手の山車をどれだけ動かせるかで勝敗を決める、まさに「けんか」をします。

私はどちらの七夕まつりも大好きです。大学のボランティアセンターに勤務していた時、学生たちとともに毎年参加するのが楽しみでした。学生たちはけんか七夕組とうごく七夕組に分かれ、前日の準備やまつり翌日の片付けなどをお手伝いし、まつり当日は、それぞれの山車を引いて練り歩いたりけんかで山車をぶつけたりさせてもらっていました。このまつりのために帰ってくる、今は市外にいる地元出身の方や、私のように外からまつりへの参加・見学で来たりする人たちが「久しぶり」と再会を喜んでいる風景も好きです。震災前のそれぞれのまつりの様子は写真や映像そして地元の方からのお話でしか知ることはできない、最近のまつりしか知らない私のような「よそ者」でも、多くの人がこの2つの七夕まつりに魅了されているのも事実です。私は、住む地域の夏まつりはほとんどなくなってしまったので、余計に楽しみにしているのかもしれません。震災後の「うごく七夕まつり」のようすを撮影した動画などを見ていると、いきなり私が映っていたりしてびっくりすることがあります(笑)

私が撮影してきた写真を紹介したいのですが、いろいろな人が映りこんでいるので、控えたいと思います。

コロナ禍で、外から多くの人が来る形での七夕まつりはこの2年間できていませんでしたが、今年はどちらも「復活」するようです。とはいえ、感染拡大を回避するために、みなさん模索されているようですが、無事に開催されることを祈っています。

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また、陸前高田市にはもう1つ七夕まつりがあります。「下矢作灯篭七夕」という、2015年に50年ぶりに復活した矢作町でのおまつりです。今年は8月13日(土)開催だそうです。この陸前高田の3つのおまつりについては、たとえば高田旅ナビのサイトをご覧ください。高田旅ナビは、(一社)陸前高田市観光物産協会が運営する、陸前高田情報発信サイトです。

東北で七夕と言えば、仙台の七夕まつりも8月7日をはさんで数日にわたって、仙台市中心部などのあちこちに豪華な吹き流しなどが飾られ町に彩りをそえる、とてもきらびやかなまつりです。こちらも今年は開催の方向のようです。(開催の可否や詳細は、仙台七夕まつりのウェブサイトなどで最新の情報をご確認ください。)感染拡大に気をつけながらも、久しぶりに盛り上がりますように。

ということで、私の今年の7月7日のお願いのひとつは「七夕やお盆のまつりが開催されるよう、コロナ感染の再拡大が抑えられますように。そのあと開催予定のまつりやイベントも無事に開催されますように」ということになりそうです。もちろん、無事に終えられるよう、主催者の方の十分な対策だけでなく、参加者のみなさんの協力が必要なのは言うまでもありません。NPOも夏活動を再開するところが多いと思います。同様に、無事に終えられることを、七夕の願いに加えます。

みなさんは、今年の七夕に、何を願いますか。

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(中原)