久しぶりに英語で勉強しています

video conference

みなさまいかがお過ごしでしょうか。私は新型コロナワクチン2回目接種から、もう少しで2週間が経とうとしています。幸い重い副反応もなく過ごしています。

ワクチン2回接種しても感染する「ブレークスルー感染」が最近話題になっていたり、報道を見ていると有名人の方で2回感染して症状もかなり辛そうな方もいらっしゃいます。ワクチン接種すると感染しにくいとか感染しても症状は軽いという話や、接種証明書があれば都道府県をまたぐ移動や飲食店や娯楽施設の利用などが緩和されるのでは?という話もありますが、これから私たちの生活がどうなるのか、先が見えない不安はまだ続きそうです。コロナで人と会えなくなったり支援が必要な人が見えなくなる「社会の分断」が怖いと思っていたのに、ワクチン接種したかどうかでまた社会が分断されてしまうことがないようにしなければと、思います。

オンラインで授業を履修中

コロナ感染拡大で生活が大きく変わりましたが、私が1つだけ恩恵を受けられていることがあるとすれば「オンラインでできることが増えた」ことです。会いたい人には対面で会いたいと思うものの、今までなら都合がつかず参加できなかったセミナーや会合なども、それぞれの場所から参加しやすくなりました。

この「恩恵」を、オンラインで授業を履修するというかたちで受けています。

私は、アメリカに留学していた時期があります。卒業生は、今学期4単位までの授業を無料で受けられることを知りました。もう少し英語にふれる機会がほしいと思っていたので2単位(週1回8週間)の授業を履修することにしました。

受けている科目はOrganizational Behavior、つまり組織行動論(学)です。簡単に言うと、組織における人の態度や行動を理解・説明し、改善できるようにするための学問領域です。たとえば、どんどん人が辞めていくとか、業務への取り組み方が変わったというときに、その背後にある原因を探し、対処することへの活用が可能です。

久しぶりに英語漬け

このクラスは、クラスの前に専用のサイトにアップロードされている教員のパワーポイントスライドと、45分くらいのビデオを視聴します。ほかにもテキストと読むことが求められている論文やエッセイも読みます。授業では、テキストを一から説明するということはなく、いくつかのトピックにしぼって講義があったり、全員で議論します。途中グループ分けされて話すこともあります。私以外は、みなさん英語が母語の方のようです。ということで、週に数時間だけではありますが、英語オンリーの環境になりました。

私だけ、まるでスロー再生みたいな話し方をしているように思えます。さらに私が背景に使っているのは、何か日本的なものがいいかなと思い、金屏風にしたので私だけ妙にゴージャスな雰囲気が漂います。豪華な背景でゆっくり話す、優雅な日本人を装うことにします(笑)

授業が始まったところで、「そうだ、授業のときってみんなめちゃくちゃ早口だった」と、自分が学生だったころを思い出しました。まるで流しそうめんの流される速度が速すぎてまったくそうめんがお箸にひっかからないで焦るような、そんな感覚です。留学当初、会話についていけず、全部赤点だ・・・と、絶望的になったのを覚えています。

2つのリスクを比較!?

授業では、発言することが期待されます。成績も、授業に貢献する発言をしたかどうかが影響します。私は「タタで組織行動論も学べてアカデミックな英語にも久しぶりにふれられる。ラッキー♪」くらいの感じで申し込みましたが、いざふたを開けてみると、なんだかものすごいプレッシャーを自分で自分にかけてしまい、今回の初回の授業でも、なんだか焦ってしまっていました。焦るとよけいに英語は出てきません。

留学時代と違うのは、さび付いてきているとは言え、その留学時代を英語で乗り切ったという(過去の達成感にすがれる)ことと、その後も英語を使って仕事したり旅行したりしているという「実績」があります。また、年を重ねてきて「英語を間違えたら恥ずかしい」という恥じらいより「とりあえず言わせてもらいます」という突撃精神が勝ってきたこともあるかもしれません。とにかく、何か言わないと始まりません。英語が通じなければ「それは、こういうこと?」と訊き返してくれる人がいるはずです。発言しないで話に取り残されることはあっても、発言して「は?意味不明です」と排除されることはないからです。そして、何より、経験によって慣れていくしかありません。

つまり、英語を話さないことにしたら、恥をかくリスクはなくなりますが、自分の考えを伝えるチャンスも失います。英語を話すと、間違えて恥をかくリスクはありますが、相手がなんとか意図をくみとろうとしてくれるので、自分の考えが伝わるチャンスは大いにあります。成績についても、後者の方がポイントが高くなる可能性が高いです。私の英語にみなさんが慣れてくれます(きっと)。

ということで、2つのリスクを天秤にかけた結果、恥をしのんで発言する決断を下しているとも言えます。そもそも、恥は自分が感じるかどうかであり、相手にはあまり関係ないです。もちろん、相手の貴重な時間を私の英語の解釈にかけさせるのはクラスのコストではないかとは、思いますが・・・。

「ただ」では、起きない

この授業の中間課題として、数週間後には、テーマを決めて調査して発表しないといけません。テーマは、コロナ禍とNPOあるいはボランティア活動をからめてみようと思っているのですが、まだ具体的なテーマや調査手法を考えているところです。授業が2回終わったばかりなので、確信がもてないことも多いです。

もし行動組織論とコロナ禍とNPOなどをからめて「こういう調査をしてみほしい」というご提案・ご要望ありましたら、ご連絡お待ちしています。授業内で5分程度で発表できる調査にする必要があるので、小規模な調査しかできませんし、アンケートなどは実質1週間くらいで回答を回収しないといけません。時間もあまりありませんが、ご提案など大歓迎です。

ただ、新しいことを学ぶことや英語を話す機会を作れたことを楽しんでいることも事実です。この経験を活かせる機会もつくっていきたいと思います。せめてこういう「恩恵」を感じないと、コロナ禍での行動制限を乗り切れない気もしています。

私のまわりでも何人か、コロナ禍以降、大学院に入学したという人もいます。この状況を乗り切るために何かを学びたい、あるいは身動き取れない分何か別のことで忙しくしていないと気が済まない性分の人たちがまわりに多いのかなとも思いましたが、困難にあってもただでは起きないぞ、ここから進むぞという考えを持っているのかもしれません。

ということで、久しぶりに英語で勉強しています。2か月だけなのですが、脳に刺激を与えながら、リスク・マネジメントへの取り組みに活かしていけるようにしたいと思います。

(中原)