2022年3月10日
ToCoBoN プロジェクト

分野を超えたNPO/NGOのメンバーが個人の資格として参画し、パートナーシップの確立を目指して活動するToCoBoN (Towards Communities without Boundaries with NPOs) プロジェクトは、2022年2月に起きたロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻を強く非難するとともに、今後起こりうる事態のさらなる悪化を深く憂慮し、以下、声明を発する。

  1. ロシアの軍事侵攻は侵略戦争であり、武力行使を原則禁止する国連憲章に対する重大な違反行為である。さらに、プーチン大統領は核兵器の使用をほのめかす言動及び軍事演習を通じてウクライナ及びその支持国を威嚇している。核兵器使用は重大な国際法違反であり、かつ、地球上に存在するあらゆる生命に対する重罪である。絶対に許されることではない。
  2. 今回の軍事侵攻に伴う、子どもを含む弱者に被害が発生している。国際社会は、NGO/NPOとの協働のもと、ウクライナのすべての被害者への救済と人権の保障に速やかに取り組まなければならない。
  3. 東西冷戦崩壊に伴い、1991年にワルシャワ条約機構が解散したにもかかわらず、一方的に東方拡大を続けたNATO加盟国が、軍事的緊張状態を作り出した責任は重い。NATO加盟国は、速やかに東欧における緊張緩和策を講じなければならない。
  4. ウクライナの政権は、2014年のオデッサの虐殺に見られたような、全体主義的かつ排外主義的な政策による人権侵害の問題に正面から向き合い、人権にかかわる課題を解決しなければならない。
  5. ウクライナにおける軍事侵攻を機に、日本国内において「核共有」、「敵基地攻撃能力」などの軍拡路線を支持する論調は極めて危険である。

ToCoBoNプロジェクトはロシアに対し、ウクライナにおける軍事行動の即時停止とウクライナからの軍隊の撤退を求める。また、関係諸国に対し、人権の保障及び軍事的緊張緩和に向けた具体的行動を求める。

以上

追記: ToCoBoNプロジェクトメンバー(50音順)
 熱海郁三 (技術士)
 伊藤寿子 (環境情報科学センター)
 上村英明 (市民外交センター共同代表、恵泉女学園大学教授)
 川村研治 (環境保護活動家)
 齋藤明子 (コミュニティサポート研究所)
 土屋真美子 (地域資源発掘ASAA)
 中原美香 (NPOリスク・マネジメント・オフィス)

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